DX INITIATIVES DXへの取り組み

マネジメントメッセージ

代表取締役社長 松尾 昌広

昨今のデジタル技術の進歩・拡大により、当社グループを取り巻く市場環境やビジネスの在り方が大きく変化しています。この変化への対応には従来以上の柔軟性と創造力を持つことが求められ、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が必要不可欠であると認識しています。

このような環境の中、当社は前中期経営計画でDXによる現行ビジネスの可視化と効率化を推進し、「守りのDX」を実践してきました。新たにスタートした中期経営計画「SUN-WA Growth Plan 2027(SGP2027)」のDX戦略として『「守りのDX」から「攻めのDX」へシフトし、データとテクノロジーで成長を加速』を掲げ、「攻めのDX」による顧客への価値提供を強化します。この戦略を実現するため、DX推進統括プロジェクトを新たに立ち上げ、DX推進を加速します。

具体的施策は、以下の5つで構成されています。

  • 「業務効率化×標準化×スリム化」を実現する次世代基幹システムの導入準備
  • 国内外の経営・業務データの収集と活用によりグローバル経営の意思決定を加速
  • 営業・マーケティング情報のAI・データ分析により営業戦略を強化
  • スマート物流見える化システムで物流拠点最適化と高精度運営を実現し顧客満足度向上
  • 先端テクノロジーに対応できるDX人材育成と活用を推進し、組織力を強化

当社DX施策及びDX推進活動の総称を【SDX(SUN-WA Digital Transformation)】と称し、全社一丸となって取り組み、企業価値の向上を目指します。


SDXの具体的施策

「業務効率化×標準化×スリム化」を実現する次世代基幹システムの導入準備

  • 「業務標準化の取り組み」を通じて、基幹システムが抱える課題・テーマを整理
  • 重複作業や無駄なプロセスを削減して業務のスリム化を図る
  • 会社規模に適した管理手法の再設計
  • 次世代基幹システムの導入方針策定

国内外の経営・業務データの収集と活用によりグローバル経営の意思決定を加速

  • 海外現地法人基幹システムのグローバル展開を加速し、海外データ収集の効率化を実現する
  • 国内基幹システムから収集しているデータ(種類)の拡張
  • 収集したデータを分析・活用し、グローバル経営戦略の迅速化と精度向上を図る

営業・マーケティング情報のAI・データ分析により営業戦略を強化

  • SFAデータやマーケティング情報をAIで分析し、顧客ニーズとターゲット市場の特定を強化
  • データ分析結果を営業戦略に反映し、営業活動の最適化を実現する

スマート物流見える化システムで物流拠点最適化と高精度運営を実現し顧客満足度向上

  • 効率的な物流ネットワークの構築を推進し、顧客の近くで迅速かつ確実な配送を実現する
  • WMSとスマート物流見える化システムを活用した効率的かつ高品質な倉庫運用を実現する
  • 営業戦略と連携し、高度な情報管理と顧客ニーズへの柔軟な対応により、高付加価値な物流機能を提供する

先端テクノロジーに対応できるDX人材育成と活用を推進し、組織力を強化

  • AI、クラウド、ビッグデータ分析などの最新デジタル技術に対応できる高度専門人材の採用と育成
  • 先端テクノロジーを業務に応用し、イノベーション推進役としての役割を担う
  • 実効性の高いDX推進を支える組織体制の検討と構築

DX戦略実現に向けた環境整備

前中期経営計画では、「DXによる業務効率化と提供価値向上」を基本方針に掲げ、以下4つの施策で「守りのDX」を推進しました。

  • 重要経営指標の迅速な可視化
  • 顧客バリュー向上のためのデータ活用の高度化
  • オペレーション業務の効率化
  • DX人材育成・採用

具体的には、重要経営指標およびKPIのダッシュボード化による経営管理の最適化、SFAの高度活用による営業活動の効率化、RPA活用の拡大による定型業務の自動化、クラウド型eラーニングを活用したITリテラシー向上の取り組みなど、 「守りのDX」で構築したIT基盤を活用し、より強固なデジタル環境の維持・運用に努めて参ります。第12次中期経営計画では 「攻めのDX」へとシフトし、以下の施策に取り組みます。

  • 「業務効率化×標準化×スリム化」を実現する次世代基幹システムの導入準備
  • 国内外の経営・業務データの収集と活用によりグローバル経営の意思決定を加速
  • 営業・マーケティング情報のAI・データ分析により営業戦略を強化
  • スマート物流見える化システムで物流拠点最適化と高精度運営を実現し顧客満足度向上
  • 先端テクノロジーに対応できるDX人材育成と活用を推進し、組織力を強化

DX戦略の推進については、DX推進統括プロジェクトにより、第12次中期経営計画のDX戦略との整合を図った施策推進の管理、各施策の進捗状況のモニタリング、関連投資金額の適切な管理を担います。
データとテクノロジーを活用した新たな価値を創造し、企業成長を加速させます。

DX推進体制

当社は、代表取締役社長をDX推進最高責任者、上席執行役員をDX推進統括プロジェクトのリーダーとし、DX推進に取り組んでいます。
「守りのDX」で構築した強固なデジタル基盤を足がかりに、今後は高度なデータ分析と先端技術の積極的導入により「攻めのDX」へと戦略をシフトし、企業全体の成長を加速させていきます。
また、DX人材の育成を重要な経営課題と位置づけています。SDX施策に『先端テクノロジーに対応できるDX人材育成と活用を推進し、組織力を強化』を掲げ、DX戦略の推進に必要な体制・組織及び人材の育成・確保に努めてまいります。社員一人ひとりのスキル変革を加速し、デジタル時代の競争力を強化するとともに、組織全体のデジタル適応力を高め、持続的な成長を実現します。

DX戦略の達成指標

当社で取り組むSDXを推進し、第12中期経営計画で掲げる目標数値の達成を目指します。
各施策の取り組みは企業収益(売上高)の増加や販売管理費の削減に寄与するため、最終的には営業利益の向上をもってDX戦略の全社的な達成度の指標とします。なお、各施策の達成度を測る指標は非公開となりますが、DX推進統括プロジェクトにおいて進捗が管理されます。